_trip 鹿港/民俗文物館に人いなすぎて自拍の段('15年5月台湾旅)

5月20日(三)

後ろ半身生乾きの状態で向かったのは
宿の子がお勧めしてくれた鹿港民俗文物館だった。
ここは、清朝〜日本統治時代に成功した台湾五大家族である
基隆顔(イエン)家、板橋林(リン)家、霧峰林(リン)家、
鹿港辜(グー)家、高雄陳(チェン)家のうちの
鹿港辜家の邸宅だった場所が、現在博物館になっている。
ちなみに一青窈さんはお父さんが基隆顔家の人だったよね。

さておき。
民國8年(1919年、でもパンフレットの英訳文には1920年とある)に
建てられたという洋樓(文物館A館)は、
石造りのバロック建築の外観もさることながら内観も良い。







展示室は撮影禁止なので
撮影しているのはもっぱら共用部なのだけど
展示物も中国や台湾の文化に少しでも興味がある人なら
釘付けになるものがたくさん。
例えば、天蓋付きの木製ベッドなどの立派な調度、
昔の服装や装飾品、そしてなにせ元邸宅だから
昔の寝室とか当時のまま(多分)残されている空間。

台湾は中国からたくさん渡ってきているから
時代を遡るほど中国(おそらく福建省とか台湾の対岸地域)の
文化がわりとそのまま残されている部分も多くて
私にとっては大好きな大張偉が作り出す世界に
アレンジされてよく登場する
「古き良き中国の文化」の一端みたいなものも垣間見れて
どの展示物も本当に興味深かった。

鹿港の文化風習、お祭りなどの資料もたくさんあった。
これらの展示物のほとんどは主に辜家のほか、
鹿港の人々からの寄贈品なのだそう。
まさに鹿港の民俗風習を示す文物の集合体。

細かく区切られた部屋に
ジャンルごとに見やすく展示されていて見応え十分。
雨だし、特に行くところ決めてなかったし、
ぐらいのゆるいテンションで訪れたけど
来られて本当によかった。宿の女の子に感謝よ。





ただでさえど平日の昼間、
さらにこの大雨、私以外の誰もいない状態、
ということで。
このすてきロケーションに自分をはめ込むべく自撮り敢行。
私が使う自撮りアイテムは、あの棒ではなく、
昭和の自撮り=セルフタイマー。フル活用。





これら、すべて、ひとり。
そう思うといろんなネガティブな感情が
湧き上がることを禁じえませんよね、そうよね。
本人は(独り言多めで)機嫌良くやってますのでお気になさらず。



遠すぎて間に合わずに足がシュッてなったよ、の図。
セルフタイマーの良いところは己がでかくならない、
空間丸ごといけるってことですね。て、誰も聞いてないね。





レンガ畳に叩きつけられる雨をずっと眺めていたけど
雨脚は緩まることを知らない。
どうせ一度はずぶ濡れたのだ、
再びずぶ濡れること厭わんや。
次のおすすめの地へ向かわんと欲す。

(なぜこんな語調。)


つづく

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