_shop 玄人な空間

比較的近所に茶藝館(?)があるのはネットで調べて知っていたけど
どうにも一人では、というかド素人は入りづらそうで
ずっと躊躇して行けずにいた。
今日本当は行こうと思っていた京都にもやはり行けず
とりあえず府知事選挙には行かねばと家を出たついでに
勢いで件の店に行ってみることにした。

住宅街のなかにあって、お店も一見では普通のおうち。
ドア横の「営業中」のプレートがかろうじて
ここがお店であることを教えてくれていた。
おそるおそるドアを開けたら、いきなり2Fへ続く階段。
靴を脱いで階上へ。

ゆったりと配置された3セットのテーブル&椅子。
うち2つはすでに埋まっていて、
残りの1つに通されて座った。
なんか明らかにお茶好きしか来なさそうな“試される空間”。
おすすめだと言われて安渓鉄観音という烏龍茶をオーダー。
もちろん工夫茶、説明を交えつつ目の前で煎れてくれる。
最初にド素人であることを伝えたのでだいぶん気楽。

苦いイメージのあった鉄観音だったけど
ここで飲んだのは全然それがなかった。
苦みなど全然ない。青々とした香り。意外。
お茶請けのドライフルーツもおいしかったので
お茶と代わりばんこにちびちびと、
2時間ぐらいいて10煎ぐらいは飲んだような。
それでもまだお茶の味はきちんとするし、渋みも出てこない。

1300円の、私にしてみれば高価なお茶。
でもちゃんとしたお茶というのは
それだけの価値がある。
だって、それだけで10煎、20杯ぐらい飲めてるわけだから。

ということには、最近気づき始めた。

安くておいしいお茶があればそれはそれでいいけど
ちゃんとおいしいお茶は
それをのんびり楽しむ時間さえあれば
多少高くても十分納得できるコストパフォーマンスになる。

お客が私しかいなくなって
お店の人からお茶に関するいろんな話を聞いて。
お茶の勉強を少しずつ始めたとは言え
あまりにも奥が深そうで、
私はずっと素人でありたいなあと改めて思いつつも、
でもこうして確実においしいお茶を飲める空間が
近くにあるという発見はとても嬉しい。
来るときは時間がたっぷりないといけないけれど。

茶葉は茶壷からジップロックに入れてお持ち帰りできる。
まだまだ出ますよとの言葉通り、家の蓋碗に移し替えて
しつこく飲んで、いまだにうまい。
飲みながら、橋下新知事のインタビューを見ている。




●一樓茶軒
大阪市城東区鴫野東3-20-18

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