_trip 台南リベンジ、そして悪夢の? 晩餐('11年10月台湾旅)

2011年、秋の台湾一人旅の記録です。
記憶に残ったことだけいつものように
羅列していくのであります。

桃園国際空港に着いて向かったのは台南。
エアバスで高鐵桃園站まで約15分、
そこから高鐵台南站まで約2時間、だったかな。
高鐵台南站からは市内に向けて
無料のシャトルバスが出ててなんとなーーーく
宿の一番近くに着きそうなやつに乗りました。
今思えば、ようたどり着けたものです。

宿のことは次に書くとしまして。
到着したころにはすっかり日も暮れて夕食時間。
台南と言えば美食、というのは台湾人の常識。
だけどわしと言えば飯に無頓着。
なんと相容れない。じゃあなんで台南に来たんだ。
以前、台南縣の鹽水という街を日帰りで訪れたことがあり
帰りに一瞬だけ市内に入って散策しようとしたのだけれど
一切予習なし、時間は1時間だけ、という状況で
事前に友達に教えてもらっていたカフェすらたどり着けなかった
苦々しい記憶があり、そのリベンジというわけ。
台南、ちかごろステキな場所がどんどこ増えてるっぽいし。

ともあれ。
夕食なのですけれど。
宿の房東に、ごはんどころを尋ねたけれど
超ハスキーヴォイス&すごい訛りで何を言うてるのか
ほとんど聞き取れず、仕方なく
とりあえず辺りをぶらつくことに。
宿の近くの大通り沿いを歩いていたら
海鮮の店が何軒も何軒も続いていて
どうやらこのあたりは海鮮が有名なのですな。
けれども台湾の海鮮の店は
店先にある魚介類を自分で選び、
調理法も自分で伝えるという、中国語初心者には
超ハードルが高い場所なのです。
ゆえに回避!と別な場所を探したけれど
都会で一人客も多いんであろう台北に比べ
わしみたいな旅人が一人でぽいと入って
一人分だけ食べられるような店がない。
(や、こういうことに対するわしの嗅覚が以上に弱いことも原因。)
夜市みたいな屋台も見つけられず、
仕方なく、海鮮店エリアに戻って、そのうちの一軒に行くことに。

日本でも見たことあるもの、ないもの、いろいろ。
10月の夜と言えども真夏レベルに暑い台南ですけれども
屋外に魚がこんな状態でさらされております。


この魚とか、なんなんやろか。

店の中からおばちゃんがやってきて注文を取ってくれる。
久しく中国語で会話してなかったこともあるけれど
それにも増しておばちゃんの訛りがすごすぎる。
難しい言葉じゃないはずなのに全くわからない。やばい。
とりあえずわしとしては…
一人なのであんまりたくさん食べられない、
一つ麺があればそれでいい、
麺にして合う魚がどれかわからないから選んでほしい、
と伝えた、つもり。
適当に選んでほしいって何回お願いしても
おばちゃんは頑なに「あんたが選び」と言う。
仕方なく言われるがままに4種類の魚や野菜を選びました。
4種類…そんなに要るのかって思った、思ったよ。
でも「ほかには? 」「それだけじゃ足りない」っぽく
おばちゃんがすごい言うから。


料理が来るまで西打を飲みながら外のテーブルで待機。
ちなみに一人で飯食ってるような人はわしぐらいで
あとはだいたい4人以上でわいわいやってます。
時間も21時回ってておそらく家族団らん飯タイムは過ぎて
仲間たちと飲み食いタイムに突入している模様。
ゆえに今いるお客さんはおっさんばっか。


来ました、一品目。
あれ? 麺じゃないやん。
麺+おかず一品的なことかしら。
日本では見たことない、
茎に葉っぱが平たく付いてるような野菜。
言うなれば、仏様の指(=茎)に
水かきのようなもの(葉っぱ)がついてるような。
(わしの中ではこれ、かなり分かりやすい説明。)
それと煮干し的な小魚などを一緒に炒めたもの。
この野菜が歯触りがかなり硬めで
好きな味ではありませんでした。 

2品目、よ!麺登場!
しょう油ベースのシンプルなスープ。
でもいっぱい魚選んだのにあれはどこいった?
スープを取っただけだったとか?


3品目…味噌汁、来た。
あ、そういうことか。
選んだ一つ一つが一品ずつ料理と化けて運ばれてきてる。
しまった、今さら気付いたけど、これ、まだ来るわ。
あー、やばい。あとどんぐらいあるんやろう。
どうしよう、値段もわからんのにめっちゃ高かったら。
もうしゃーない。旅の最初やから多少はお金あるし
あとのごはんで全部我慢すればいい、
これも経験だ…
箸も進まずこんなことばっかり考えてました。
味噌汁がこのサイズで来たことにもびっくりしたけれど。
ちなみに小さくカットされた豆腐と、
カワハギみたいな魚が2匹まるごと沈んでおりますねん。
あれほど、注文するときに、1匹ね! 1匹だけね!と
言うたのに!おばちゃんよ!
味噌汁自体の味は甘め。

4品目、唐揚げ。
付け合わせの葉っぱ類もからっと揚がっています。
魚であることはわかるけど、何かはわからぬ唐揚げ、
でも衣に味がついていてとてもおいしい。
けれども、一人で食べられる許容量は
余裕で越えております、すでに。
でも知ってるねん、まだあの食材が出てきてない…。


5品目、魚の練り物のフライ。
ケチャップで食べるのだけれどもこれもおいしい。

えーと、注文は…以上。

おばちゃんよ、なぜ言うてくれなんだ。
あなた一人じゃこんなに食べるの無理よって。
もしくはわしが言葉不自由なのをいいことに
いっぱい頼ませた? いや、それはないと信じたい。
すべてはワシの中国語不足が悪いのです。

まわりのテーブルのおっちゃんたちが
わしの方をちょいちょいチラ見。
「こいつ、あれ全部一人で食う気か?」とでも言いたげ。
もしくは
「外国人が注文ミスりよった、あははー」かもしれん。
いや、実際おっしゃる(おっしゃってないけど)通り。
ミスりましたよ、中国語も分からぬ日本人が。
でもこうなったらワシとて意地があります。
いかにも「この注文で思ってた通りですよ」な雰囲気を
全力で醸し出しましたとも!
動揺など一切見せずに笑顔でがっつがつ食べましたとも!

だからといって全部食べられるなんてとても無理。
とはいえ、大量に残すなんて失礼すぎるし、
日本人としてあるまじき行為。
とりあえず汁系の料理は全部食べ、
ほかのおかずの食べきれない分はお持ち帰りして
宿に帰ってから食べることにしました。
とりあえず、それで良しとするしかない。

どきどきしながらお会計、しめて800元ちょい。
思ったより安かったけど、それでも2,000円ほどの出費。
勉強代やな、勉強代。
初心者レベルの中国語で無茶をしたわね。

持ち帰ったおかずですけれど、夜食&翌朝の朝ごはんとして
なんとか完食できたよ、と付け加えておきたいと思います。


つづく

コメント

  1. 面白いです!
    これから、遡って読ませて頂きます
    しかし、わし…お顔からのイメージが…
    わし…慣れるかな…

    こうじ

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  2. >こうじさん
    お褒めにあずかり光栄です。
    ありがとうございます。

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