_movie 『軍中楽園(原題:軍中樂園)』



去年台湾で公開された
鈕承澤(ニウ・チェンザー)監督の最新作。

舞台は1969年の金門島。
大陸を拠点にする共産党と台湾を拠点にする国民党が
まだ内戦状態だったころ、対岸の大陸まで1.8kmにある
金門島は国民党軍の最前線として多くの兵士が送り込まれていた。
その島の中には「特約茶室」という、
いわゆる娼婦を買うことができる場所があり、
「軍中樂園」と呼ばれていた。
劇中では「831(バーサンヤオ)」と呼ばれていたけど
なぜそう呼ばれるのかは分からない。
ちょっと調べてみたところ、
「特約茶室所屬電話分機「八三一」作為該場所代號」
(wikipediaより)…なるほど。

主人公は徴兵制によりこの島に送られてきた若い兵士。
これをイーサン・ルアンくんが演じている。
彼はもともと海軍の精鋭部隊に選ばれていたけれど
(たぶん)カナヅチのために831へ配属替えになった。

そこで起きる、娼婦たちとの交流、
元上官との交流、などなどって
一番ここが大事なところなのでしょうが
どこまで書いていいのか分からないので。



以下、ネタバレあり。

正直なところ、思っていたより面白くなかった。
なにがどう面白くなかったのか自分でもよく分からない。
なにを期待していたのかも分からないけど
特にひっかかるものがなかった。
悲しい事件が起きて、涙も出たりしたけど。
なんでかな。だからなに、という感じ。

ただすごいのは、内戦のまっただ中の
敵地への最前線の、売春宿(宿じゃないけど)という
ものすごく暗く深刻になりそうな舞台設定だのに
なんだかからっと明るい。
悲しいこと、切ないこと、やるせないことも
もちろんあるんだけれどもベースは明るい作りなのだ。

物語の時代背景は最初に語られはすれど
わりと複雑なところで日本では歴史の教科書でも
ほとんど触れられていない、
あるいては触られてたとしてもさらっとな部分ゆえ
どこまで状況が伝わっているのかどうか。
でも「分からない」ことでそこに興味を持つ人が
増えたらそれはそれでいいことだと思う。

その後、内戦が収まって
金門島に派遣される兵士の数も減り、
さらに人権意識の高まりによってか
「軍中樂園」も廃止されたとのこと。
ただそれが1990年ってまあまあ最近なのに驚いた。

それ以外の感想は…
ニーニーの部屋のしつらい(美術)が
すっごくかわいかったなという…それぐらい。
小さい部屋なのに大きな窓が4つほどあって
そこから入る日差しがいかにも気持ちよさそう。
その窓のどれもにペールカラーや花柄の
薄手の布がカーテン代わりに掛けられている。
緑色に塗られた木製のベッドや机もかわいかった。

そういえば先日、台湾から友達が来たときに
偶然イーマの1Fで開催されていた
大阪アジアン映画際関連のポスター展に遭遇して
その中にあった『軍中樂園』のポスターを見ながら
「この映画、製作中はスタッフが逮捕されたとか、
お金が足りなくなったとかいろいろ問題になってたけど
出来上がって公開されたあとはなにも言ってなかった。
公開されてたのも知らなかったよ」と。

つまりは“そういうこと”、なのだろう。

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