_trip 高雄/ゲストハウスで珍客と出会った('16年4月台湾旅)

2016年4月24日(日)

台南から高雄まで車で送ってくれたドーさん母娘にお別れして
同行の友、えとさんと二人、最終地点の高雄の宿にチェックイン。
宿泊するのはKi厝(CHEZ KIKI)というゲストハウス。
ここはホテル予約サイトでも口コミ評価がとても高かったので
どんなところかしらんと楽しみにしていたのだった。

古い建物の2階と3階が宿になっていて
受付のためにまずは2階へ。
受付と言ってもレセプションカウンターがあるわけではなく、
共有リビングのテーブルで。
対応してくれたのはオーナーのNato。
高雄の滞在日数はほぼ明日1日だけなのだけど
Natoに行きたいところ、食べたいものを伝えると
事細かにいろいろ教えてくれてそれがとても助かった。

我らが泊まるツインルームは3階。
そこにはもう一つ部屋があって、それは男性専用のドミトリー。
今日は2人泊まっているよとのこと。
2階が女性専用のドミトリーと、あとダブルルームだっけな。
今日は2階の宿泊客はいないとのことで
シャワーやトイレは2階のを使ってもいいとのことだった。

Nato曰く、ドミに泊まっている男の子のうち、
一人は日本人だとのこと。
彼はフラット・エリックと一緒に来ていてどうのこうの。
ただでさえ、私の中国語スキルだと
日常会話さえも曖昧な理解力しかないのに
もう全然意味が分からないのだけれど
とにかくNatoがやたらと嬉しそうで楽しそう。
フラット・エリックってそもそもなんなのかと
聞こうとする前にはすでにNatoはパソコンを開いていて
「これ見て」と動画を見せてくれた。


この黄色いやつがフラット・エリックだそうです。

要するに、日本からやってきた男子が
フラット・エリック(のぬいぐるみ)と
台湾を旅しているんだと。

やっべーわ、そりゃやっべー。
ぬいぐるみ連れて旅行とか
明らかにやべー奴やん、それ。

と、説明を理解し始めた当初は
心の中でどん引きしていたのだけれど
Natoが余りにも、余りにも楽しそうに話すものだから
だんだんと興味が湧いてきている自分がいた。

「もし会ったらぜひ喋ってみて」。
分かった、もし会えたらな。

Natoと別れ、3階の自分たちの部屋へ。
そそくさと荷物を広げてまず風呂へ。
上がって出てくるとリビングルームのテーブルに
件の日本人男子と思しき人が座っていた。

私、元来人見知りな上、
外国で日本人に遭遇しても絶対に話しかけたりしないのだけど
(私が外国に行く目的は中国語を話す機会を得るためなので
日本語で会話してちゃ意味がないから)
今回ばかりは興味が先立ち、無意識に話しかけていた。

「フラット・エリックっていうのがいるんですよね?」

すると彼は自室からさっき動画で見た
黄色い人を連れてきてくれた。



思っていたよりめちゃくちゃファニーでかわいいやんか。

そこからフラット・エリックとはなんなのか、
なぜ一緒に旅をしているのか、
小さいゴリラはなんなのか、
これまでの旅の遍歴の話、
えとさんも混ざっていろんなことを話した。
なにせ日本語なので、会話はものすごくスムーズだった。

彼曰く、今回はこの二人と共に台湾を一周しているんだって。
これから北上して台北へと進んでいくそうだ。
「ぬいぐるみを連れた男子」という音の響きだけだと
やばそうな感じしかしないけれども、
実際のその人はとっても普通で(普通てなんやねんだけど)、
ぬいぐるみを連れてますけどなにか? ぐらいの
非常にフラットなスタンスの人だった。
そして旅経験が豊富で、話がとても面白かった。
またまた今宵も深夜過ぎまで喋っていたと思う。

明くる朝。

私は部屋で遅くまでだらだらしていたけれど
えとさんは近くにある市場へ撮影散歩に出かけ、
そこにフラット・エリックたちも一緒についていった。
のちに合流した際にえとさんにそのときの様子を聞くと
とにかく市場内でもおばちゃんたちの注目を
一身に浴びまくったそうで(そりゃそうだ)、
ものすごくおもしろい経験になったようだった。

宿の近くの高雄早點豆漿で合流して、朝ごはん。





これ、もはや皮の厚さ的に
我々的には「包子」なのだけど
店のメニューは「小籠包」60元。



3人いるのでほかにも
燒餅夾蛋(卵サンド燒餅)22元、
培根蛋餅(ベーコン入り蛋餅)25元、
鹹豆漿(豆乳スープ)20元、
咖啡牛奶(コーヒー牛乳)15元、
冰豆漿(冷たい豆乳)12元、といろいろ注文できた。
(でも冒険しないのが非常に私らしい。)



宿に帰ってからは
もはや台湾のフルーツでトップクラスに好物の
蓮霧をカットして食後のフルーツに。


フラット・エリック、マジでフォトジェニック。

ぬいぐるみと旅するとか、
なかなか「キモイ」香りのする活動だと思ってたけれど
実際に少し参戦させてもらうとこれがなかなか楽しい。
あと、このぬいぐるみが、ファンシーじゃない、
こういう不思議な容貌であるということも
「フラット・エリックなら良い」と
判断してしまった理由の一つだ。
手足が長く、自由に動くから、ポーズも自在。


こうやって、口に手を入れるのがお決まりのポーズ。

持ち主以上に私たちの方がハイテンションで
フラット・エリックで遊びまくったのだった。

何事も、自分で体験もせずに、
気持ち悪いとか言うたらダメね。反省。

声をかけるきっかけをくれたNatoにありがとう。
短い時間だったけど、貴重な体験をさせてくれた
フラット・エリックとゴリラ(とKくん)にありがとう。

最後に、
今回泊まったゲストハウス、Ki厝のこと。



こんな感じの古いビルの2階と3階。
各階ごとに共有のLDKと
シャワー、トイレがついている。
(知らない人が使ったシャワーやトイレが無理な人にはおすすめしない。)

一番好きだったのはLDK。
すごくスタイリッシュとかすごくおしゃれとか
そういう感じでは全くなく、ほどよくごちゃごちゃしていて
昔から仲の良い友達の家のリビングにいるような感じがして
ものすごくくつろげる。
ゆえに、リビングでだらだら過ごしすぎて、出発が遅れるので注意。





宿泊したツインルームはこんな感じ。
ベッドが2つとソファが1つ、
ハンガーラックとミニテーブル各1つ、と非常にシンプル。
余白が多いので荷物もがんがん広げられるのが良い。

たった2泊だったけど
ホスピタリティあふれるオーナーと、
居心地の良い空間で、
機嫌良く過ごさせてもらったのだった。

つづく

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