_trip 3度目の中国 3日目

11月18日(周一)

今日は盲人按摩と大柵欄、
あとは王府井で本とCDを買うだけしか
明確な予定がなかったのでのんびり準備。
朝ご飯は初めてスイス式を選んでみた。
フルーツとか穀物が入ったヨーグルトがメインで
あとはパンと目玉焼きとベーコン。
このスイス式が一番いいかもしれない。
ヨーグルトなら冷たくても問題ないし
カットフルーツいっぱいで普通においしいし。

遅めの朝ご飯を食べた後
ひとまずチェックアウトを。
今日はフロント業務についていたトニーに
領収書の発行をお願いし、
荷物はすべて預けてPを後にした。

地鉄でできたばかりの平安里駅へ。
去年この駅があったらその時泊まっていた
ロータスホステルもめっちゃ便利だったろうに。
北京は来る度に地鉄が整えられていて
移動がどんどん便利になってる。
バスを探して乗るのも楽しいけど正直混むし寒いし
時間の具合が分からんし、と大変なので助かる。

平安里駅からすぐのところにある
北京按摩医院に到着したのは12時すぎ。
いわゆる観光客向けのマッサージとかではなく
地元の人も多数訪れる普通の病院と変わらないので
いまいちシステムがよく分からない。
とりあえず入ってすぐ右手にあるレセプション室の
カウンターで尋ねると受付は13時20分から、と
ぶっきらぼうに答えるだけ。
どこでどのように受付してもらえばいいのかも
全く判然としないまま、
とりいそぎ初診用の申込書みたいなものに記入して
13時20分までの約40分間を立って待つ。
なにせ狭い上に椅子も少ないので立って待つ。
13時を回るとおそらくすでに午前中に手続きだけしてた人とかなのか
どんどんと人が増えてくる。
レセプション室に収まりきらないぐらいになって
ドアの外まで列は伸びていた。
13時20分がきてどうやら受付が始まった。
窓口的なものがいくつかあって
どれも機能が違うっぽくどこに並ぶのかも分からない。
ひとまずお金を払うっぽいところに並ぶと
さっき書いた申請書をもとにコンピュータに入力されて
診察カードと北京市発行の診療ノートみたいなのをもらった。
これが5.5元。
次にカードを持って最初に行ったカウンターに並びつつ
どうしたらいいんか分からん的な不安を口にしていたら
後ろに並んでいたおばちゃんが奇跡的に英語を話せる人で
カウンターの無愛想ナースに聞いて並ぶところを教えてくれた。

別の看護士さんがいる小さな机のところに案内されて
そこで衛生布という、診察を受けるときに使う
サイズ違いの2枚の布を購入する(5元)。
それから少し待って問診。
待っていると診察室に入れてもらって
先生に基本怪しげな中国語とジェスチャーで伝える。
とりあえず腰痛持ちでぎっくり腰もやってるということを
伝えなければと電子辞書で調べた用語を並べてみた。
「腰痛い。25歳のときと26歳のときにぎっくり腰」。
すさまじい単語の列挙だけど通じたようでひと安心。
部位一箇所につき25元みたいで
友達が首と腰と伝えたら二箇所カウントになって
精算するときに50元請求されてた。
私は腰だけなので25元。
ちなみにここではあくまで問診だけで
施術は違う部屋で行うみたい。
問診しながら決めるっぽく
この中国語の通じない私に気を遣ってくれたのか
「この先生日本語話せるから」と
私とIちゃんは同じ先生の担当になった。

それから紙を渡されて精算。
レシートには病名(症状名)、施術部位、担当の先生が
書かれていて、目が不自由な先生でも分かるように
点字処理がされている。
これを最初のカウンターに持って行くと
そこにいたまた別の看護師さんが施術室まで連れて行ってくれた。



この待ってる時間がめちゃくちゃ長い。
隙間風が吹き込む待合室(というか施術室前の廊下)で
暇すぎて旅日記などを整理しながら待つこと1時間、
やっと私の番がやってきた。

先生に紙を渡して施術部位を確認。
やはり日本語が話せる先生だったので
ぎっくり腰のことも改めてお知らせ。
ベッドの上に横になり、衛生布を敷いていざ開始。
押しは強くもなく、弱くもなく、
効いてるような、効いてないような。
施術は1カ所15分程度と聞いていたけど20分ほどで終了。
う〜〜〜ん、なんかよう分からんがとりあえず終わった。
続いてIちゃんの番。
2カ所あるので30分強、また廊下で待つ。
暇すぎて院内を探検に行ったりしながら待つ。
施術を終えて部屋から出てきたIちゃんも手応えなさげ。

そうここは長く通い続けることが基本だろうから
一発で、ハー、スッキリ!! みたいな場所じゃないのだ。
終わったのはもはや16時前…これだけで半日終わった。

ちなみにIちゃんが持ってるガイドブックには
「買い物の合間、腹ごなしに行ってみよう」
と書かれていた北京按摩医院。
行ってみたらそんな気軽さ全然なかった!!
手続きは結構複雑だし、合間にちょこっとなんて無理!!
すごくいい経験にはなったけど。







想像していたよりめちゃくちゃ時間がかかって
ある意味腹ごなしになったのか
すっかりお腹もぺこぺこだったので
Pに帰る前にひとまず遅めの昼ご飯を
按摩医院の斜め前あたりにあった水餃子屋さんで。
水餃子と酸辣湯を1つずつ注文したら
予想通りすごい量だったので2人でジャスト。



水餃子は皮が薄くもなく厚くもなくちょうどよく
茹でたてぷりぷりだし、酸辣湯も
辛さと酸っぱさのバランスが好みの感じだったので
大量のスープも見事に完食。
このボリュームで14元とは…すばらしき!!

Pに戻ってから荷物を引き取って
領収書も受け取って再出発。
見送ってくれたトニーの写真を撮り、
ちょうどよく出勤してきたトモくんの写真を撮り、
「また来年来るわ〜〜!」とIちゃん高らかに宣言。
あれ? Iちゃんそんなキャラだったっけ(笑)?

荷物が多いので一旦北京駅に行って
駅前で手荷物を預けて前門駅へ。

前門駅から大柵欄までは歩いて10分ぐらい。
Iちゃん曰く、長く工事が行われてたらしく
今回行くとすっかりきれいに、観光道路みたいな
買い物ストリートみたいな感じになっていた。
大柵欄は想像では紅橋みたいな
なんかよく分からない物産が満載、のはずが
ここもキレイに整備されて特にほしいものもなく。
Iちゃんはここで靴を買いたいといい
老舗の大きな靴屋さんで中国らしい布鞋を購入。
靴底は布が幾重にもなっていてふんわりした履き心地。

大柵欄見物をそそくさと終えて
次は王府井へ移動。
ほしい本やCDがあって他でもあるんだろうけど
探してる時間はないし
王府井なら前回行って本屋の場所も分かってるしね。

CDはどうせなら花兒のサイン会もあったFABへ。
場所が明確じゃなかったけど王府井駅から直結、すぐ分かった。

花兒大張偉『霹靂狂花』をやっとこさゲットして
(ええ、ええ、今までは不法に聞いていましたとも!
でもちゃんと正規盤買うつもりでしたとも!)
あとは花兒の2nd『草莓声明』も購入、
それと気になっていたHEDGEHOGというバンドのアルバムも。
本当は他にもほしいのがあったけど見つからず断念。
てか、やっぱり枚数買うとお金がなくなるねってなもんで。

それにしてもFAB、思っていたより狭いね。
地下にあって天上低めで
大阪マルビルのタワレコみたいな感じ。
ここでコンサート前のサイン会があったんやんな。
そら暑いわ、ここに人集まったら、そら暑い。

続いて王府井書店へ。
中国語の教科書を買いたかったのだけど
めぼしいのが見つからず
数を買うにも意外に高くてということで
HSKの問題集を1冊だけ。
大阪の上海新天地で見たらめちゃ高かったから
それよりは断然安く買えてとりあえずこれで満足。

再び地鉄で北京駅に戻り
荷物を受け取って駅ナカのdicosで待ち合わせ時間まで
過ごすことに。ここにきてもやっぱりdicos。
dicosといえば花兒がCMしてたしね!



列車に乗る前に腹ごしらえ。
チキンバーガーを頬張りつつ、Iちゃん
「ほんまに北京駅で合ってるかどうか
念のために切符確認してもらってもいい?」

この直後、この平穏な空気が一変…!!

「あ!! 切符が…1枚…ない!!!!」

財布の札入れのところに入れていた切符が1枚しかない!
今思えば1枚だけでも残っていたのは奇跡だったけど…。

列車の出発まであと40分、
とりあえず友達と合流せねばと連絡を取り
dicosを出て駅前を互いを探して彷徨い続け
出発20分前、ようやくSちゃんと合流。
ただでさえ時間がない状況で
Sちゃんの友達も「早く行け!」というところ
Iちゃんが現在の状況を説明。
今からでは切符は入手できないし
とりあえず中に入ろうと、荷物チェックを受けて中へ。
Sちゃんの友達が駅員に説明してくれて
とにかくホームまで行けとのこと。
広い駅構内を走って走って走って移動。
見送りの人はここまで、という改札のところで
またSちゃんの友達が事情を説明、
とりあえず列車に乗れということで
Sちゃんの友達3人組とはここでお別れして
さらにそこから列車までダッシュ。
とりあえず列車に乗りさえすれば、
なくした切符のベッドの位置は分かってるから
なんとかなるはず! と思ったら…甘かった。

自分のベッドのはずの場所には
別のお客さんがすでにいた。
なぜ!? 
聞くと、今日ふつうに窓口で切符を買ったらしい。
おそらく落とした切符を拾った人が
窓口で換金して、再発行されたのではないかとのこと。
北京→上海の切符代は、飛行機よりは全然安いとは言え
それなりの金額、当然換金するものだと。
さらに車掌に確認するに、今日は空きベッドがない、とのこと。
しかも切符がないならこの硬臥の車両で座っていることも
許されないし、ベッドはおろか、席も空きがないから
硬座の車両に行って、立つしかないと非情な通告。
一度そこにいったらもう戻ってはこれない。
経験上、もうすぐ車両担当の車掌がやってきて
換票(自分の切符と席券を降車するときまで交換する)があり
すぐに消灯、だ。
それまでには硬座に行かねばならない。
SちゃんとIちゃんは何度も何度も車掌に
何とかならないかと交渉してくれたけど無理。
Sちゃんは「私は若いから私があっちに行くよ」とか
言ってくれるし、でもそんなこととてもさせられないので
大きな荷物だけ置かせてもらって
夜を過ごすための荷物だけまとめた。
(でもパソコンは危ないから持っていくなとSちゃんが忠告、
どんなカオスな場所やねん!!)

言うてる間に換票のときとなり、
たぶん、硬座の車両に行きさえすれば
どうにでもなるやろう(床ででもどこででも寝れる)と
覚悟を決めていこうとしたとき
最後にもう一度SちゃんとIちゃんが空きベッドがないか
確認したら別の車掌さんが「あるよ」とのこと。

ある!?

なんと一つだけ硬臥のチケットが買えるらしい。
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜耐えた〜〜〜〜〜〜!!
その場でチケットが発券され、無事ベッド確保。
車両は全然離れているけど、列車旅は経験あるし
切符さえあれば平気、ということで荷物を持って移動。
ああ、良かった…本当に良かった。

渡された切符に記された車両のベッドへ。
それは17両編成の一番端、ベッドも一番端の
上鋪(3段ベッドのうちの一番上)。
本当にたった1枚だけあった空席という感じだった。

ああ、でも本当に良かった…。
これで無事眠れます。
助けてくれたみんな、本当にありがとう。
おやすみなさい。

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