_trip 鹿港/路地歩き中に携帯水没の段('15年5月台湾旅)

5月20日(三)

鹿港(ルーガン)の朝。
目が覚めると外は雨だった。
室内までばちばちと雨音が響いてくるほどの大雨。
昨日までの5日間、ずっと晴れに晴れ続けて
耐えに耐え忍んでくれていた水分が一気に降ってきたような。
今日ならいい、今日だけなら雨でも全然いいよ。

今日は昼過ぎまでは鹿港の路地をぶらぶらする予定。
特になにをするという予定もなくただぶらぶらする。

鹿港は路地の町。
細い細い、
ある場所ではカニ歩きレベルの細い路地が入り組む。
なにをしなくたって、歩いているだけできっと楽しい。
鹿港は町がコンパクトなので歩き回っても知れている。

とりいそぎ朝食を食べようと宿の近くにある市場へ。





ここに宿の女の子がおすすめしてくれた朝食店○蔡がある。





鹿港名物、麵線糊(ミェンシェンフー)、25元。
麵線じゃなくて麵線糊。
素麺のようなやわらかく細い麺に、
「糊」的? とろみのあるスープがよくからむ。
結構あっさり、というか薄い。朝だしこれぐらいでもいいけど。
ほかのお客さんを観察するだに
テーブルの上にある調味料で適宜好みの味にしている模様。



胃が落ち着いたところで町をぐるんしましょかね。
もうおもしろいほどの土砂降りの中、進めや進め。









そのどれもがなんだか風情がよろしくて
特に雨で濡れた緑やレンガの壁がさらに趣を増す。

鹿港は台湾を代表する古い町。
台湾を代表する古い町としてよく言われる
「一府、二鹿、三艋舺」、
府は府城(台南)、艋舺は龍山寺あたりのエリア、
そして鹿とはここ、鹿港のこと。
路地の交わるところには大小の廟があり、
その密度は台北のコンビニレベル。



ここは大きなお寺、鹿港天后宮。



ガイドのおっちゃんの帽子のつばについてるエビ、
これ、おっちゃんが頭を動かすのとともに
ヒゲがビヨビヨ動くのが気になって、気になって。
連れられているおばちゃんたちのこのエビに対するいじりは
集合寺に一通り終わっているのかエビのビヨビヨなんてないかのように
普通に会話している様がさらにシュール。

気を取り直して路地路地。

ここからしばし、門コレクションにお付き合いを。













はー、すてき。
そこを歩いている己ひっくるめて
すてきだわーなんて鼻歌なんぞも歌いながら
ややスキップ気味で探検をしていたら
つるつるのレンガ畳に差し掛かったところで
そこにあった小さな水たまりで履いていたビーサンが滑り、
見事な弧を描きながら
(本人の感覚としてはスローモーションで)

ズデーーーーーーン!!!!!! であります!!!!!!!!!

もはや漫画的にオノマトペが見えたわ。

おかげさまで肩からつま先まで後ろ半身完全水没。
パンツももちろん水没。カバンも水没。

しかもそれをたまたま外に出てきていたおばちゃんに発見され
おばちゃんもあまりのことにあからさまな見て見ぬ振り…。

恥ずかしすぎて速攻で立ち上がり
すぐにその場を走り去ったのだけれど
その5分後、濡れ状況を確認しがてら
持ち物をチェックしていたら、携帯が……ない!!!!!!!

泣きながら、いや泣いてないけど
心の中では完全に泣きながら、
たぶん「マジで、マジでー」とか言いながら
さっきこけた場所へと急行。
私のiPhoneは先ほど私の足をさらった水たまりに
半分沈んで…おりました……OMG!!!!!

即座に拾い上げ、しめった手ぬぐいでやさしく水分をふき取る。

死んだか!!
死んでしまったか!!

いや、この中にはここまで5日間の思い出が
詰まりに詰まっているのだ簡単に諦められるかばかやろう。
ホームボタンを押したら画面はついた。
でもこういうときはボタンとかあんまり押さん方がいいんよね。
てぬぐいに包んで宿に戻り、
祈りながらドライヤーで乾燥乾燥乾燥。


復活\(^o^)/


やー、お騒がせだわねまったく。
しかし、ずっと順調だった旅が、昨日の夜から
堰を切ったようにアクシデント連発、なんじゃこら。
いやそれでこそ私の旅だ。順調なんてありえないのだ。


携帯が生き返った嬉しさ余って
己が後ろ半身ずぶ濡れのままだったことも忘れ
(えらいもんで、我がの熱で結構乾いてきてた)
そのまま再び町へと出発したんであります。

つづく

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