_trip Short Trip to 金山農民画村 後編('15年1月上海旅)

1月17日(六)

タクシーで5分ほど走ったところ、
12元ぐらいで金山農民画村に到着。



土曜日だというのに人っ子一人いない冬の村の入り口。
だって時間が15時半ぐらいだったか。
アトリエはだいたい17時には閉まるというのだから
いろいろ急がねばならぬよなにやってんだい全く。
もっと早よ来いよ。なにちんたら夕方に来てんの。
仰るとおりです、ええええ。



窓口で入場料30元を支払い、村の中へ。
ほのぼのとした小さい家と畑が並ぶ、
中国の、古き良き、農村の風景ってなもんだろうか。
屋根の先っちょがくるりんと天を向いているのが
中国らしくて気持ちがアガる。来たんだな中国に。

農民画村の本領が発揮されるのはこのあと。



畑に面した家(ごく普通の民家)の壁に農民画。
スイカがいっぱいゴロゴロ、そこに犬が駆け回る。
ファンシーなのだけどどこかおしゃれさも感じる。
とにかくあちこちこの調子で
そのたびに写真を撮りまくるから一向に先に進まなくて困る。
時間ないっつってんでしょうが。



茶色やグレーベースの風景の中に
カラフルな絵やガーランドが映える。

この先に、ずんさんのお気に入りの壁画が
いっぱいあるとのこと。いやほんとに噂通りのすてきさ。
お互いにモデル、カメラマンと代わる代わる担当して
写真撮影大会が始まりだ。
(しばし自己満足の画像が続きますがお付き合いのほどを。)



洗濯の風景。ここは駐車場にも使われているので
車があるとこういう撮影はできない。





鶏が餌をついばむ畑の様子。
ここも普通に人が住んでいる家なので
撮影中にこの窓からふとおばちゃんが覗いてて
目が合ってぎょっとした。





白い花が咲く草原で戯れる子どもたち。
木の上に巣箱を取り付けようとしているね。





チョウチョと戯れるアラフォー。









檀れい風。



村内をひと通り巡って気に入るまで写真を撮って
やばいやばいもう時間がやばいよ。
旅の連れ、みぬえのこの旅のメインイベントであるらしい
「農民画を買う」がまだまったくできていないよ。

この中にアトリエは10軒近くあるそうだけれども
時期も時期、時間も時間ということでほぼクローズ。
ただ、ずんさんが行きつけのアトリエは開いていた。



おばちゃん(アーティスト)が
上海の日本人学校に依頼された
卒業生に送るという絵をせっせと大量生産中。
大量生産と言っても、全部手書き。
いくつか並べて一気に描いて同じ色の部分を
一気に塗るというもの。超アナログ。
だから構図は同じでも微妙に違う、手描きの味。



アトリエにはたくさんの絵が飾られていて
そこから好きな絵を選んで購入することができる。
アトリエごとに絵のタッチは異なり、
さらに「このアトリエと言えば」みたいな
モチーフがある。動物、風景、行事ごと、日常のワンシーン、
そこに吉祥の意味合いが込められているものも多い。



先にも書いたように同じ構図でも微妙に色みや
形が違うから1枚1枚じっくり吟味して選ぶ。
このサイズなら1枚50元、額入りで60元。
なんたる良心的なお値段。
ずんさんが手に持っているのは
蓮が咲き乱れる池に白い水鳥が遊んでいるもの。
「永遠に一緒」みたいな意味合いがあるとのこと。
わしもこれが気に入って額なしで1枚購入した。



こちらはあるアトリエの台所。
そこにある備え付けのガス台や調理台にも
絵が描かれていてもう発狂しそうにすてきじゃないか。



ほかにも全部で3軒(この時点で開いてるアトリエすべて)
巡ってわしはもう1枚、自分の干支の絵を買った。
最後に行ったアトリエはおっちゃん作家のところで
ずんさんも初めて入ったところだったのだけど
このおっちゃんの絵がかなりぶっ飛んでてネタの宝庫。
虎の体はすごくリアルタッチなのに顔は子どもが
工作で作るお面みたいなのとか、バランスが変。
かと思えば、すごくかわいいタッチと構図のものがあったり
ノリにムラがあるのかわからないけどよく笑った。(失礼。)

みぬえも3軒回ってお土産を含めて6枚ぐらい購入。
でも本当はもっともっと見たかったらしくやや不満げ。
お前らがちんたらしてたせいで、と
いやもうごもっともなんすけどね。

ずんさんと仲良しのアトリエに長居したりして
どっぷり暮れて18時。
タクシーは当然勝手には来ないので
アトリエのお姉さんに車を呼んでもらって
その車で再びプレハブのバスターミナルへ。
いくら?と聞いたら30元。
まあ、タクシーじゃないからね。
善意の送迎やからね。
これがなかったら帰る手段ないからね。まあいいさ。

同じルートをバスで1時間かけて戻った。

つづく

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